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「漂砂のうたう」を読む

おひさしぶりです。

「最近、更新してないでしょ〜」と言われて、ああ、そうだったなあ、と。


ツイッターやらミクシィやらのほかに、フェイスブックまで登録しちゃったから、このブログの立ち位置がよくわかんなくなっちゃって。

まあ、基本的には、映画や本などの感想の備忘録的に使いたいと思います。


ブログのほうが長文にむいているもんね。


というわけで、主題。今年の直木賞受賞作品です。


漂砂のうたうBook漂砂のうたう


著者:木内 昇

販売元:集英社
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ひとことでいうなら「うまい!」


維新後の郭の、見世の入り口というピンポイントなところまで、タイムスリップさせらて、物語をすべて、この目で見てきたような気持ちになりました。

登場人物がすべて、癖があるんだけど、これがとても魅力的。しかも主人公の定九郎は、キャラが「中途半端」というキャラです。登場人物の中で、いちばん、迷い、苦しみ、その苦しみすら半端だったりするわけで。

それに比べて、郭の女達の凛としたところが際立ちますし、ポン太という噺家もなんともいえず味があります。


前半〜中盤までは、見世での日常が描かれていて、とくにさしたる事件らしい事件もありません。そこで人間関係や、習慣や、「維新後の郭での人間模様」がみえてきます。


後半にさしかかると、かなりドキドキする仕掛けが待っています。内容は言わないよ〜。


見たこともない、維新後の根津の郭が、頭のなかにどんどんひろがりますし、設定や台詞に齟齬のない徹底したキャラづくりと人物表現は、本当に上手いと思います。


江戸や時代ものが好きな宮部みゆきさんが、押しに押しての受賞、という噂も、本当かもしれないですね。杉浦日向子さんなき今、こうして、いきいきとえがかれる時代ものを書ける作家がいるというのは、私にとって大きなよろこびです。

ちなみに「木内昇」さんは「のぼり」さんなんですよ。1967年生まれの女性です。


ほかの作品も読んでみたくなりました。


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コメント

おー!おもしろそうですね。
ふだんはあんまり時代小説っぽいものは読まないのですが…
人物描写が生き生きとしている話はいいですよね。
さっそく読んでみたいと思います!

(わたしのオススメの時代小説は高田郁さんのみをつくし料理帖シリーズです。たぶんマリコさんも好きだとおもいますが…)

投稿: kdm | 2011年2月14日 (月) 00:16

私も時代小説は「老後の楽しみ」にとっておいてあるのでした。

高田郁さん、読んだことがないので、チェックしてみます。

投稿: マリコ | 2011年2月14日 (月) 23:26

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