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『1Q84』を読む(ネタバレあり!)

話題の村上春樹の『1Q84』、先日読み終わったので、ちょっとその感想を。

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わりと好きでした、これ。

村上春樹作品のなかでも、『世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド』が好きですし、

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(この画像じゃイヤなんだよなあ。あのハードカバーがよいのだが)

もちろん『ノルウェイの森』にもはまったので、

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そういう人にとっては、『1Q84』は入りやすいですね。

ひとことで感想を言うなら「これって、きっと善悪の彼岸と純愛をめぐる冒険、なんだなあ」。

オウムを思わせる新興宗教のようなものもでてきますし、ちょっとファンタジックなものもあります。構成は『世界の終わりと…』のように、青豆(女性、暗殺者、スポーツトレーナー)と天吾(男性、予備校講師、作家志望)のストーリーが順に交錯した組み立て。

青豆のストーリーと、天吾のストーリー、それぞれにだんだん謎が生まれてきて、その謎は少しずつリンクしていきます。

こう書くと、「ちょっとめんどくさそうだな」と思う人もいるかもしれませんが、大丈夫。読みやすいですよ。(だから村上春樹は売れるのです)。

村上春樹らしいセックスの表現(人体のパーツ名、満載)も健在で、1巻はたっぷりです(笑)。

そして。

今、読後の話題となっている「これ、続編があるよ!」説。たしかにカバーをみると、上巻下巻ではなく、1,2としか書いていない。月も9月まで。

なによりストーリーの中の謎が、ぜんぜん、解き明かされていない。新潮社、うまいね。

でも、私の読後感は違いました。

「これはこれとして、終結させている」んじゃないかと。ミステリ作家でもないし、エンタメ作家でもないわけで、別になにかを帰結しなくてもいいんじゃないか? 謎はとかれなくてもよくって、そもそも、謎でもないんじゃないか? 青豆と天吾の邂逅もあったし。

昨日、このことについてKと語り合ったのですが、Kから教えてもらった、某ハルキストな作家さんの説によると

「あれはあれで終わり。でね、これが『世界の終わりと…』に続いて、『少年カフカ』に続くんだよ」。

ほう。確かに『世界の終わりと…』は1985年からはじまるストーリーだったような。

こうやって、いろんな読み方ができたり、いろんな謎が謎のままだったり、生と死のメタファーが登場しがちだったり、きっと外国語に翻訳されてもそれぞれの国で受け入れやすかったり…。

そういう「つい分析したくなる要素や、卒論的なものを書きたくなってしまう要素がいっぱい」のところが、また人気の秘密のような気がするな。

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