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有栖川有栖

「゛あ”ではじまる名前の作家は、売れる」というジンクスがあります。赤川次郎、浅田次郎、綾辻行人、そして、有栖川有栖。なかでも読んだことのなかった有栖川さん、読んでみました。

妃は船を沈める Book 妃は船を沈める

著者:有栖川有栖
販売元:光文社
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なかなかよいタイトルですよね「妃は船を沈める」。そういえば「トリスタンとイゾルデ」のイゾルデや、「トロイの木馬」の発端になった王妃ヘレネなど、なんとなく妃と船って、悲劇を予感させるものがありますよね。

さて、本題。今回のストーリーにはオビを見てわかるように、とある女性をとりまく事件です。私はあんまり「本格ミステリー」というものの定義はわからないのですが、これは本格ですね。

登場人物は多くありません。解決側の人間には火村という犯罪社会学者と、作家の有栖川というひとがでてきます。容疑者側は、妃と呼ばれる女性と、彼女の周囲にあつまる男性たち。

正直、妃と呼ばれる女性の魅力があんまり伝わってこないため、私としてはあんまりぐっときませんでした。しかも話を追って読んでいても、それはそのまま犯人探しにはつながらないんですよ。これって何かに似ている……。

そうだ、これ、クリスティやクイーンに似ているんだ! 登場人物に限りがあるけれど、そのアリバイをつぶすことにはさほど意味はなく、犯人というものは、犯罪の前提をくつがえしたところに存在するわけで。

まさにそれは古典であり本格である、クリスティやクイーンの読後感と似ている!(個人的な感想です)。

ほかの作品も読んでみないとなんとわかんないけどね。

しかしながら、作中に登場する怪奇小説「猿の手」の、作中人物による解釈はとても面白かった。この部分を読むだけでも価値ありと思いました。

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